虫歯は初期の段階では自覚症状がないため、定期検診やメンテナンスを受けていなければ気づかずにそのまま放置されるケースが大半です。
ですが、歯の痛みや冷たいものがしみるなどの自覚症状が出てからでは、治療にかかる負担も大きくなります。
そうならないためにも早期発見、早期治療が大切ですので、ご自身での歯のセルフチェックと定期的なメンテナンスはとても大切です。
まだ歯に穴は開いていない初期虫歯の状態です。適切な歯磨きをすれば、元の健康な状態に戻すことができます。
歯の表面のエナメル質に穴が開いた状態がC1です。まだ痛みはありませんが、放置すると進行してしまうので、削って詰める治療が必要です。
まだ削る部分は最小限で済み、麻酔をしなくとも治療中に痛むことはありません。
虫歯菌がエナメル質の下にある象牙質(エナメル質の下で、削ると痛いところ)にまで達した状態です。神経までは達していませんので、それほど強い痛みは感じませんが、治療時に麻酔が必要なことがあります。ときどき甘いものなどが染みることもあります。
虫歯菌が歯髄腔(歯の中に有る神経と血管が入っている空洞)にまで達してしまい、激痛を伴います。この段階では、夜寝れない痛みが出たり、咬んで痛みが出たりします。放置すると一時的に痛みが治まりますが、根っ子に膿がたまっていることがありますので炎症を引きおこす可能性があります。
歯の上がすべて崩壊し、神経が死んでしまった状態です。痛みはほとんど感じないものの、虫歯菌が血管を通り、心臓病や腎臓病を引き起こすリスクもあります。
子どもの虫歯予防は、虫歯を作らないことも大切ですが、大人になっても歯を失わないことと大きな関係があります。
歯がはえてから1~2年は、虫歯にとてもなりやすく、乳歯から永久歯へ歯並びも完成していく大切な時期で、お口の衛生管理がとても大切です。
「歯医者は怖い」というイメージを持っていらっしゃる方の多くは、幼少期の歯の治療経験が、辛くて怖いものだったからだと考えられます。
私たちは、できる限り痛みの少ない治療やお子さんとのコミュニケーションを図ることで、「歯の治療は怖い」というイメージを植え付けてしまわないよう努力しています。